エンジンオイルの簡単な選び方

2020年8月19日

車好きなら悩ましい、愛車に使うエンジンオイル。また種類や銘柄も数多くあり、どれを入れれば良いか悩むところです。

実はエンジンオイルの選び方は非常に簡単です。3つの指標しかありません。それらを整理して簡単にまとめました。

また交換頻度の話についてはこちら(選び方についても簡単に触れています)

エンジンオイル交換はどれくらいの頻度でやればいい?どんなオイルを選ぶといい?

エンジンオイルの役割とは?

エンジンオイルの役割は主に以下の通り

潤滑

洗浄

冷却

密封

防錆

主な役割はこの5つです。

潤滑は金属部品同士の摺動部の摩擦を低減し、焼き付きを防ぎます。

洗浄はスラッジ等の堆積物を取り除く役割です。フィルターで濾します。

冷却は冷媒として働きエンジンの熱を分散します。通常はさらにそこから冷却水を媒体として熱を外に放出する構造がほとんどですが、直接空気でオイルを冷やす空冷オイルクーラーがついた車やバイクもあります。

密封はピストンリングとシリンダーの隙間に入ったオイルによって、燃焼圧を逃がさないようにする役割です。

防錆は、その名の通り油膜を部品表面に形成することにより金属の酸化を防ぎ、錆の発生を防止します。

エンジンオイルの簡単な選び方

しかしオイルは温度変化や酸化などで、これらの性能は徐々に失われていきます。そのために定期的にオイル交換が必要となります選ぶ指標は以下の3つだけです。

粘度

品質規格

ベースオイル

粘度を示すのは5W-40とか10W-30とか、○○W-○○と書かれた数字です。

前半の○○Wという数字は低温(始動時)の粘度を示します。数字が小さいほど粘度が小さくフリクションが低いです。またより低温な指導環境にも対応できます。

後半の数字は高温時(100℃)の動粘度を示します。数字が小さいほど低燃費性能に優れますが、高付加運転時に粘度が足りずにメタルが焼き付く可能性も出てきます。

オイル粘度はエンジン毎に設定されており、指定粘度は取り扱い説明書に書いてあります。高温側の動粘度特性はかならずエンジンに合ったものを使用してください。一方、前半の数字は数字が低いほど高性能になります。


品質規格でもっとも日本国内で目にするのはAPI規格です。オイルの触媒への攻撃性やデポジットの発生しやすさなどを示したものです。

現在、市場で目にすることが多いのはSN、SMの二種類だと思います。品質はSN>SMなのでSN規格を買えばOKです。

また新しい規格では、2020年にそのさらに上位の「SP」という規格が増えています。また規格の認定を受けていないオイルもあります。


ベースオイルは全化学合成油、部分化学合成油、鉱物油の3種類があります。化学合成油は分子の大きさを揃えることができ、不純物が少ないなど高品質です。

API規格によりグループ1~5で分類されている場合もあります。グループ1、2、3が鉱物油、グループ4、5が全化学合成油です。グループ3は鉱物油をベースに不純物を水素と反応させて除去する工程を経ているため化学合成油としても売ることができます。つまりグループ3は全化学合成なのですが、ベースは鉱物油ということです。

しかしこのグループ3のオイルの基礎性能は純粋な全化学合成油に近く、決して鉱物油ベースだからと言って侮れるものではありせん

安い鉱物油を入れたから壊れるということはないので、好きなものを使えばよいと思います。ですがグループ3が性能と価格のバランスが良く、個人的には最もおすすめです。4Lで2000~3000円代の全化学合成油は基本的にグループ3と考えてほぼ間違いないです。

まとめ

以上、エンジンオイルの選び方をまとめます。

粘度規格は高温側の動粘度特性は必ずエンジンに合ったものを使用

・品質規格はSN規格(あればSP規格)を選ぶ

・ベースオイルは予算に応じてご自由に。おすすめは~3000円程度の全化学合成油(グループ3)

オイル選びの参考にしてみてください。

車雑談

Posted by 管理人