走りを楽しめスライドドア装備のLクラスミニバンを挙げる

2019年11月26日

スライドドアはファミリーユースにはとても便利な装備です。狭い駐車場で子供が他の車にぶつける心配もなく、開口スペースも不要でいつでも全開にできます。

電動スライドドアなら、ワンタッチで開閉可能。運転席からでもドアの操作ができます。国土の狭い日本では人気の装備です。

また、それに合わせてミニバンというジャンルが大変人気。人も荷物も沢山乗るので、家族で旅行に行く際にも快適に使えます。

これらのメリットを活かせる車に乗ろうと思うと、車は大きくて重くなりがちです。とてもじゃないですが、スポーツカーのような運動性能は得られません。全国の車好きのお父さんを悩ませる問題です。

しかし、そんなスライドドア装備のミニバンでも、走りの性能も頑張っている車は存在します。今回は特にスライドドア装着で、多人数が快適に乗れるLクラスミニバンの中から走りも楽しめる、そんな贅沢なコンセプトの車をピックアップしました。

ホンダ エリシオンプレステージ

ホンダのLクラスミニバンのエリシオンに後から追加された派生車種です。エリシオンはホンダ独自の低床低重心なパッケージングでミニバン離れした高い走行安定性を誇ります。足回りは前後ともにダブルウィッシュボーン形式を採用。走りの良さに貢献しています。

またエリシオンの標準モデルには3L V6が搭載されるのに対してプレステージは300psを発揮する3.5L V6エンジンが選べます。国産ミニバン最強クラスのこのエンジンは、アクセルを踏めば、いとも簡単に2t弱ある車体を軽々と引っ張ります。

さすが車重があるので軽快な走りとはいかず、物理的にもコーナリング限界は早いですが、このクラスのミニバンでは圧倒的に高い走りのポテンシャルを持っています。

エリシオンは走りだけでなく、3列目のシートの造りもしっかりしており、全席しっかり使えるパッケージングも魅力の1つ。ただし、3列目は収納性は悪く、積載量に関してはあまり期待できません

あくまでも人優先のパッケージングなエリシオン。多人数が快適に速く移動できるミニバンがエリシオンプレステージです。

トヨタ エスティマ(3代目)

Toyota Estima Aeras ( ACR50W ) by Tennen-Gas  license:CC-BY-SA 3.0

エリシオンとよく比較されるのが、3代目である50系エスティマの3.5L V6搭載モデル

エスティマは独特なボディ形状ゆえに天才タマゴの異名を持つ、トヨタを代表するスタイリッシュミニバンです。トヨタのミニバンの中ではアルファードの次に大きいモデルとなります。

エスティマの3.5L V6は馬力こそエリシオンには劣る280psとなりますが、エリシオンより軽量なボディのおかげで軽快感はこちらの方が上です。軽い車重は加速性能にも効いており、その性能もエリシオンと同等です。

足回りこそ普通で少しガサツな仕上がりですが、アルファードより重心も低く走りもそここそ頑張る車です。トヨタの大型ミニバンとしては1番だと思います。

3代目のこのモデルは3列目のシート収納方法が先代と大きく変わり、床下収納となりました。ワンタッチで折りたたむことができ、シート格納スペースが確保されているため3列目使用時でも、結構な容量が稼げます。しかし、その分3列目の質は貧相にはなってしまいました。常用は2列目までのユーザーには問題のない選択肢だと思います。3列目を常用するユーザーには最高出力は落ちてしまいますが、2代目の30系エスティマの方がオススメです。

マツダMPV(3代目)

Third generation Mazda MPV ( ’08 ) by Tennen-Gas license :CC-BY-SA 3.0

今回紹介する中で唯一の4気筒モデル。245psの2.3L直噴ターボは最大出力こそエリシオンプレステージやエスティマにこそ敵わないものの、最大トルクは35.7kgmもあり、実用域では引けを取りません。

足回りもリアにマルチリンクサスペンションを採用。ブレーキも容量十分なものを用意し、比較的軽量なボディも相まってコーナリング性能も含めた総合的な走りのレベルをはLクラスミニバンの中ではトップクラスです。

内装の質感こそ、古いマツダ車なのでレベルは低いですが、横方向にも動く2列目のカラクリシートの採用により使い勝手も悪くありまん。

ターボモデルは2010年で廃止されており、古い個体しかないのはネックですが、総合的な走りの良さをLクラスミニバンに求めるならば、MPVのターボモデルは検討すべきだと思います。

日産 エルグランド ライダー ハイパフォーマンススペック

ライダー ハイパフォーマンススペック by CEFICEFI license: CC-BY-SA 3.0

現行エルグランドのオーテックによるコンプリートカーです。元々は280psの3.5L V6にECUチューニングを行い、エリシオンと並ぶ300psの大台にのったハイスペックモデル。2tの重量級ボディに過度な期待は出来ませんが、FF化され重心の低くなったベースの良さもあり、Lクラスミニバンの中でも運動性能は高い方です。

エルグランドの最上級モデルをベースとしたこの車は、内装や乗り心地も高級ミニバンとしても文句無しの仕上がりです。ただし3列目は、Lクラスとしては手狭。ライバルのアルファードには適いません。この車なら常用できるのは2列目までです。

2018年12月まで販売されていたので、比較的新しい中古個体が手に入るのもエルグランドの魅力。ただし ハイパフォーマンススペックはレアな車であり、玉数も少なく新車時の販売価格も高いため中古での値段も高めです。

ベースとなった現行エルグランドであれば玉数も豊富ですので、そちらで妥協するのも悪くない選択だと思います。十分な走りのスペックは、ベースでも持っています。

まとめ

今回は特にスライドドア装着モデルで、多人数が快適に乗れるLクラスミニバンの中から走りも楽しめる車を4種類ピックアップしました。 ミニバンでも走りに妥協したくないという特殊な需要に応えた奇特なモデルたちです。新車で購入できるのはエルグランドだけ(ハイパフォーマンススペックは購入不可)なのが惜しいですが、走れるスライドドアミニバンが欲しいならば検討の価値はあると思います。

車雑談

Posted by 管理人